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音楽紹介

英語わからないのに何で洋楽聴くの?って人にこそ聴いてほしい。RAGE AGAINST THE MACHINE『Rage Against The Machine』

ミクスチャーロックの代表的なバンドと言えば、多くの日本人はレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(レッチリ)を頭に思い浮かべるのではないでしょうか。ハードロックやパンクやファンクの要素がごちゃ混ぜになった演奏に、ラップ調のヴォーカルといったそのスタイルは、我々が認識するミクスチャーロックのお手本といってもいいかもしれません。ちなみに海外ではミクスチャーロックという表現はないんですね。ラップロックとが呼ぶみたいです。

そうなると、”ラップ” ロック という名前が最も似合うバンドは、僕の中ではレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンをおいて他なりません。

始めて彼らの音楽を聴いた時は、友人が持っていたライブ映像だったのですが...正直ぶっ飛びました。ハードロック調のギターリフに、これでもかとばかりにリリックを詰め込んだラップ。ヒップホップミュージックには詳しくなかったのでラップの良し悪しは分かりませんが、少なくともそれまでは、ヴォーカルがここまで本格的にラップで歌うロックバンドを知りませんでした。

さらに、RAGE(=怒り)という単語がバンド名に使われているように、彼らの音楽からは怒りの感情が強く感じ取られました。特に、聴衆に何かを強く訴えかけようとするザック・デ・ラ・ロチャ(Vo)のパフォーマンスは鬼気迫るものがあります。政治的な歌詞や行動が彼らの特徴ですので、多くの人に伝えなければならないことがあるんでしょう。強烈な個性を持った彼らの出現は、その後のミクスチャーロック/ラップロックの後進バンドたちに大きな影響を与えたと思います。彼らはレッチリとはまた違った魅力のバンドです。

彼らの1stアルバムで、いまやミクスチャーに限らずロック史に残る伝説的なアルバムの『Rage Against The Machine』。その内容だけでなく、ベトナムの僧侶の焼身自殺というジャケットからして、強いメッセージ性を感じざるを得ません。彼らに限らず、数々のバンドやミュージシャンが書く歌詞には重要なメッセージや、伝えたい何かしらの意思があるとは思います。が、あまりその辺を意識しすぎて堅苦しくなるのも嫌なので、基本的には歌詞の内容についてあまり考察する気はありません。あしからず。

政治的メッセージとか関係なくただただカッコいいロック

1曲目「Bombtrack」のイントロからメインリフに入った瞬間の爆発力といったら、まさにロックの醍醐味!ギター、ベース、ドラムが渾然一体となり、この最初の数十秒間を聴いただけで盛り上がらずにはいられないほどの高揚感を与えてくれますね~。しかしヴァース(Aメロ)に入ると打って変わって、ザックのラップを際立たせるためか、演奏隊はややトーンダウン。それでもタテノリを促すこのリフは、彼のラップとマッチして、これぞレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンという曲です。

武装した軍人(?)に囲まれた檻のなかで演奏するこのPV。完全に自分たちのアイデンティティを主張する内容は、非常に「狙いに行った」作品と言えます。ただメッセージ性の強い楽曲を多くの人に聴いてほしい彼らとしては、こういったパフォーマンスも政治的活動のひとつだったんでしょうね。

おそらくこのアルバムで最も有名な曲だろうと思われる「Killing In The Name」。もしかしたら、タモリの空耳アワードで使われた曲としての方が知名度は高いかもしれませんが、元々アルバム発表時から非常に人気の高い曲でした。この曲もハードロックなギターリフとラップを見事に融合させた名曲です(レイジのほぼ全曲にいえることですけど)。この曲のトム・モレロ(Gt)のギターソロが、独特な音色で痺れるんですよ。当時、トム・モレロというギタリストの出現は衝撃的でしたね。まずギターを構える位置がめちゃめちゃ高い!当時の僕はギターの位置は低いほど格好いいと思ってましたからねえ(ちょっと頭悪いですが)。そしてギターの音色や演奏方法が非常に独特でしたね。演奏スタイルも音色も、のちのギタリスト達に相当な影響を与えたはずです。


隠れた名曲「Take The Power Back」もオススメです。イントロのティム・コマーフォード(Ba)のチョッパーが渋いんですよね。レイジの曲ってトムのギターリフが王道のハードロック風なものが多い割には、このティムのファンクな感じのベースラインがなぜか合うんですよね。「ミクスチャー・ロック」という表現はすごく言い得て妙だと思うので、世界的に広がってほしい言葉ですね。

「Know Your Enemy」、「Wake Up」、「Township Rebellion」らも好きな曲です。どの曲も静と動に分かれた構成で、静パートではザックのラップがある種のリズム楽器かと思わせるような気持のよいビートを刻みます。サビ部分では、ティムとブラッド・ウィルク(Dr)のリズム隊が生み出すグルーヴにトムのギターが重なって、否が応でも盛り上がってしまいます。

メッセージ性が強いミュージシャンが作る曲に “FREE” という単語が付くと名曲の予感がしますが、アルバム最後を飾る「Freedom」も彼らの全てが詰まった傑作です。


ライブ動画を観てわかるように、エネルギー溢れるパフォーマンスも彼らの魅力です。というよりも元々英語をあまり理解できない僕なんかにしてみたら、このパフォーマンスこそがレイジを好きな理由ですね。前述したように、最初に彼らを知ったのがライブ動画ですし。

歌詞なんかわからなくても格好いいものはいい。ロックを聴くうえで大切な要素ですよね、きっと!

でも英語がもっと理解できるといいんだろうけどな~。いまさら勉強する気も起きないな~。

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